カラマーゾフの兄弟〈中〉

自分が今まで読んだこともないような本を読んでいる友達を持っているというのは本当にありがたいことです。ドストエフスキーとか貸してくれた友人がいなかったら絶対読んでなかった気がします。

本巻の私にとっての目玉は、ゾシマ僧長の自伝とありがたいお話の中で「人は同胞の審判者たりうるか?最後まで信ずること。」と題して語られる以下の内容。

「人は誰の審判者にもなりえぬことを、特に心に留めておくがよい。なぜなら当の審判者自身が、自分も目の前に立っている者と同じく罪人であり、目の前に立っている者の罪に対してだれよりも責任があるということを自覚せぬ限り、この地上には罪人を裁く者はありえないからだ。・・・」

すっごい深い。読む度気付きが得られそうです。

三四郎の時と違って、ストーリーがかなりドラマティックでのっている時はかなりサクサク読めます。源氏物語もそうなんでしょうが、やっぱり古典はすごいと思わせられます。

あんまり長くて主題を忘れそうになりますが、最後まで読んでまた振り返ってみたい。
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お気に入り度:★★★★☆

カラマーゾフの兄弟〈中〉 (新潮文庫)カラマーゾフの兄弟〈中〉 (新潮文庫)
ドストエフスキー 原 卓也

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